座長あいさつ

金丸 恭文
未来の学びコンソーシアム運営協議会 座長
フューチャー株式会社代表取締役会長兼社長 グループCEO

 

 「未来の学びコンソーシアム」は、官民が一体となって未来を担う子供たちにプログラミング教育を普及・促進するべく、2017年3月に立ち上げられました。

 2020年度から、すべての小学校において、プログラミング教育が必修化されます。ここで重要なことは、「なぜプログラミング教育を必修化したのか」という点にあります。

 我が国の競争力を左右するのは何か。それは「IT力」です。
ヨーロッパでは、「IT力」が、若者が労働市場に入るために必要不可欠な要素であると認識されています。
現に、90%の職業が、少なくとも基礎的なITスキルを必要としていると言われています。
そのため、ヨーロッパでは、多くの国や地域が学校教育のカリキュラムの一環としてプログラミングを導入しています。

 一方で日本はどうかというと、2020年までにIT人材が37万人も不足するという試算もありますが、それは今想像できるニーズだけでそれだけ必要ということであり、潜在的なニーズを含めるとより多くのIT人材が必要だと考えられます。
今後、国際社会において「IT力」をめぐる競争が激化することが予測される中、日本も子供の頃から「IT力」を育成し、しっかりと裾野を広げておかなければ、この競争に勝ち抜くことはできません。
そのような思いから、小学校におけるプログラミング教育の必修化は実現されたのです。

 このプログラミング教育を小学校で行うに当たっては、次の3つの視点を持つことがとても大切であると考えています。

 まず一つ目は、「楽しく学ぶ」ということです。
子供たちが苦手意識を持ってしまっては、せっかくのプログラミング教育も台無しになってしまいます。
学校の授業でプログラミングの要素を取り入れるに当たっては、この「楽しい!」という感覚を子供たちが持てるような工夫が必要だと思っています。

 二つ目は、「考え方を学ぶ」という点です。
小学校のプログラミング教育は、決してプログラミング言語そのものを学ぶということではありません。
子供たちが自ら解決したい課題を発見し、やってみたいことを企画・立案する力と、課題の解決と企画の実現に向けてプロセスをしっかりと組み立てる力、こうした力を、プログラミング教育を通じて身につけられるようにすることが狙いです。

 最後が、「常に最先端を意識する」ということです。
技術の革新は日進月歩です。プログラミング教育に用いられる教材も、必要なタイミングでアップデートし続けていくことが大切です。
学校の先生をはじめ子供たちを育成する立場の人たちは常にこのことを意識して、自ら変革し続けていってほしいと思いますし、何よりも、教材を提供する民間企業・団体の皆さんのご協力に大いに期待をしたいと思います。

 こうした3つの視点を持ちながらプログラミング教育を実践していくためには、様々な立場の皆さんが力を合わせていくことが必要不可欠だと考えています。
「未来の学びコンソーシアム」は、文部科学省、総務省、経済産業省の3省と全国の教育委員会、学校、さらには当コンソーシアムの活動に賛同してくださる民間企業・団体の皆さんの力を結集し、世界に誇れるプログラミング教育が実現できるよう、これからも全力で取り組んで参ります。